胸がわりとあるのは私の自慢みたいなところでした。ごめんなさい。
私なんてすべてのひとから見下されていればいいのに、ごめんなさい。

大きめの胸は、いたぶるのに格好の的だったみたいですが、私がちょっとでも価値があるものを持っているなんて間違っていました。

私の胸は切り裂かれ、中の脂肪や乳腺は切り除かれました。
私は、痛みとともに乳房の中身が掻き出されていく喪失感に陶酔していました。
「もう、戻すつもりはない」と言われています。

こうやって、私はひとつずつ何かを奪われていくのです。

ふふ。私にひどい事しているつもりなのかな。

なにもかもよごされてうばわれてこわされて、よのなかでいちばんみじめになってしまうのがわたしのしあわせなのに。